大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和23(れ)1347 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人徳岡二郎の上告趣意について。

刑訴応急措置法第一二条第一項は証人その他の者の供述を録取した書類又はこれ

に代わるべき書類を証拠とするには、その供述者又は作成者を公判期日において、

訊問する機会を被告人に与えなけれはならないことを規定しているけれども、それ

は、被告人から請求のあるときに限り、その機会を与えなければならないとするも

のであることは、同条の明文に照し明瞭である。しかるに、被告人又は弁護人は原

審において、所論鑑定書の作成者の訊問を請求した事実のないことは、記録上あき

らかであるから、原判決が被告人に右鑑定書の作成者を訊問する機会を与えないで、

右鑑定書を証拠としたことはすこしも違法ではないのである。論旨は理由がない。

よつて、刑事訴訟法第四四六条に従い、主文のとおり判決する。

右は全裁判官一致の意見である。

検察官 十蔵寺宗雄関与

昭和二三年一二月二五日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

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